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自分を変えたい人へ。まず知っておきたいこと
「こんな自分はもう嫌だ」
「もっと明るく、自信のある自分になりたい」
そう思って、無理に前向きな言葉を使ったり、厳しいルールを決めたりしていませんか。
最初の数日は頑張れても、しばらくすると続かなくなり、元の自分に戻ったように感じる。
そして、「やっぱり私は変われない」と落ち込んでしまう。
けれど、続かなかったのは、変わる力がないからとは限りません。
自分の行動には、それが必要になった理由があります。
その理由を知らないまま、気合いで行動だけを変えようとすると、心に大きな負担がかかります。
自分を変えたいときに必要なのは、自分を叩き直すことではありません。
まず、「なぜ私は、こうしてしまうのだろう」と、自分の反応や行動の背景を理解することです。
パソコンのバグを、画面を叩いて直そうとしていませんか
パソコンにエラーが出たとき、画面を力任せに叩いても、問題は解決しません。
必要なのは、どこで何が起きているのかを確認することです。
人の行動も、外側だけを無理に変えようとしてもうまくいかないことがあります。
たとえば、「すぐ不安になる」「大切なことを後回しにする」「人の意見に合わせてしまう」といった行動です。
それは欠陥ではなく、過去の経験から身についた反応かもしれません。
失敗して強く責められた経験があれば、取りかかるのが怖くなり、後回しにすることがあります。
自分の意見を言って否定された経験があれば、周りに合わせるほうが安全だと感じる場合があります。
その背景を見ないまま、「すぐ行動しなさい」「自分の意見を言いなさい」と強く迫っても、心が不安を感じるのは自然なことです。
行動を変える前に、その行動が何から自分を守ろうとしているのかを知ることが大切です。
自分の中の「困った行動」の味方になってみる
変えたい行動に対して、責める側ではなく、味方の立場から問いかけてみましょう。
「どうして、いつもこうなの?」ではなく、
「この行動は、私を何から守ろうとしているのだろう」
と考えてみます。
たとえば、いつも人の意見に合わせてしまうとします。
その奥には、「否定されたくない」「嫌われたくない」「関係を壊したくない」という気持ちがあるかもしれません。
そうだと分かれば、無理に「今日から何でも自己主張する」と決める必要はありません。
まずは、合わせることで自分を守ってきたことを理解します。
そして、安心できる相手に小さな希望を伝えるところから始めることができます。
自分を理解することは、困った行動を肯定して放置することではありません。
自分を傷つけずに、今の自分に合う変え方を見つけるための準備です。
気合いを手放して理解するために、今日できること
今日は、自分が変えたいと思っている行動をひとつだけ選んでください。
そして、その行動をした直前と直後を、ノートに書いてみましょう。
- 何が起きていたか
- どんな気持ちだったか
- 何を怖がっていたか
- その行動によって、何を避けられたか
- 本当はどうしたかったか
「怒られるのが怖かった」「仲間外れになるのが寂しかった」「失敗するくらいなら始めたくなかった」など、浮かんだ言葉をそのまま書いて構いません。
その気持ちが見えてきたら、「怖かったんだね」「そうやって自分を守ってきたんだね」と言葉をかけてみてください。
すぐに行動を変えなくても大丈夫です。
まず、これまで気づかなかった気持ちを知ることから始めます。
そのうえで、「同じ安心を、別の方法で得るとしたら何ができるだろう」と考えると、無理のない一歩を選びやすくなります。
どの部分からアップデートしていくかは、あなたが決めていいのです
自分の行動の背景を理解したあと、どこから変えていくかは、自分で決めて大丈夫です。
今すぐ変えたい部分もあれば、まだ手をつけたくない部分もあるでしょう。
誰かに急かされて、無理に変わる必要はありません。
変化は、今の自分を否定して別人になることではありません。
これまで自分を守ってきた方法を理解し、今の自分に合う方法を少しずつ選び直していくことです。
自分の気持ちを置き去りにせず、納得できる速さで進んでいきましょう。