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同じことで何度もつまずく人へ。まず知っておきたいこと
同じような失敗を何度も繰り返し、「どうして自分はいつもこうなのだろう」と落ち込むことはありませんか。
そのたびに新しい対策を考え、「次はもっと気をつけよう」と自分に言い聞かせる。
それでも、なぜか同じところでつまずいてしまう。
そんなときは、やり方だけを変えるのではなく、原因の見つけ方を変える必要があるのかもしれません。
それは、散らかった部屋の物を、見えないようにクローゼットへ押し込むことに似ています。
一時的に床は片づいても、物の量や収納の問題は変わっていません。そのため、しばらくすると再び物があふれてきます。
仕事で書類の記入漏れを繰り返す場合も、「確認回数を増やす」「チェック表を細かくする」といった方法だけでは、改善しないことがあります。
もちろん、手順や仕事量、作業環境に問題がないかを確認することは大切です。
そのうえで、ミスの直前を振り返ると、「早く終わらせて評価されたい」と焦っていたり、「間違えたら怒られる」と緊張していたりすることに気づく場合があります。
表面に見えているミスだけでなく、そのときの状況や心の状態にも目を向けると、これまでとは違う原因が見えてきます。
失敗を繰り返す背景には、不安や焦りという心の防衛反応があります
同じつまずきを繰り返すからといって、能力が足りない、怠けていると決めつける必要はありません。
強いプレッシャーや不安があると、視野が狭くなり、目の前の作業に集中しにくくなることがあります。
「間違えたら怒られるかもしれない」
「完璧にできなければ意味がない」
こうした考えに意識を取られると、確認するはずだった箇所を飛ばしたり、早く終わらせようとして手順を省いたりしやすくなります。
その状態を見ないまま、確認のルールだけを増やすと、「絶対に間違えてはいけない」という負担が大きくなり、かえって焦りが強まる場合もあります。
必要なのは、自分を責めて緊張を強めることではありません。
どのような状況でつまずきやすいのか、直前に何を感じ、何を急いでいたのかを丁寧に確認することです。
自分にとっての「当たり前」ほど、客観的に見つめるのが難しい
自分の考え方や行動の癖は、自分にとって日常の一部になっていて、なかなか一人では気がつきにくいものです。
なぜなら、私たちは自分の行動パターンや思考の流れを「これが当たり前だ」と思い込んでいるからです。
そのため、「みんなも同じように考えるものだ」「この程度は我慢するのが普通だ」と思い込み、負担や焦りにも気づかないことがあります。
自分だけで原因を探しても、いつもの見方から抜け出せない場合は、信頼できる人に話を聞いてもらうのもひとつの方法です。
カウンセラーなど、利害関係のない第三者の視点を借りてもよいでしょう。
「つまずく直前、どんな気持ちだった?」
「そのとき、何を一番心配していた?」
そんな問いを向けてもらうことで、自分では当然だと思っていた焦りや思い込みに気づく場合があります。
答えを教えてもらうためではなく、自分ひとりでは見えにくかった部分を、別の角度から確かめるために人の力を借りるのです。
やり方より原因の見つけ方を変えるために、今日できること
同じことでつまずいたとき、すぐに新しい対策を増やす前に、次のことを短く書いてみてください。
- いつ、どこで起きたか
- その直前に何をしていたか
- 時間や気持ちに余裕があったか
- どんな感情が動いていたか
- 本当は何を避けたかったか
「焦っていた」「怖かった」「疲れていた」「面倒に感じていた」など、どんな言葉でも構いません。
一度だけでは分からなくても、何回か記録すると、つまずきやすい状況の共通点が見えることがあります。
夕方で疲れているときに起きやすいなら、確認作業を午前中に変える。
人の評価を気にして急いでしまうなら、提出前に気持ちを落ち着ける時間を取る。
原因が見えてくると、「もっと気をつける」以外の、具体的な対応を選びやすくなります。
つまずきから学ぶことは、自分を責めるのをやめることから始まります
失敗したときに自分を責めても、原因が分かるとは限りません。
責められることへの怖さが強くなると、失敗を正直に振り返ることも難しくなります。
まずは、「また失敗した」ではなく、「何が起きていたのだろう」と、自分に問いかけてみてください。
原因は、ひとつとは限りません。
手順、環境、疲れ、不安、焦りなど、いくつかの要因が重なっている場合もあります。
今日すぐに答えを出さなくても大丈夫です。
自分を責める代わりに、自分を理解するための材料としてつまずきを見ていく。
その積み重ねが、自分に合ったやり方を見つけることにつながります。